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滋賀レイクスが特別表彰|ホームゲームにおける救命対応について【B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25】

滋賀レイクスを応援いただきありがとうございます
この度、5月30日開催の「B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25」において、滋賀レイクスが「特別表彰」を受賞いたしましたことをご報告いたします。
この度の特別表彰は、1月5日に滋賀ダイハツアリーナで開催された「りそなグループ B.LEAGUE 2024-25 SEASON 第16節 滋賀レイクスvs三遠ネオフェニックス」の試合中に、滋賀レイクスのハビエル・カーター選手が倒れた際のチームスタッフ、運営スタッフによる「EAP(Emergency Action Plan)=緊急時対計画)」に基づく対応が評価されたことによるものとなります。
カーター選手はプレー中に急性の心停止を起こしましたが、チームドクターやアスレティックトレーナーによるAED(自動体外式除細動器)を用いた救急処置により意識を取り戻し、アリーナから迅速に救急搬送を行うことができたため、入院と治療を経てシーズン終了までチーム活動に参加できるほどに回復いたしました。
「B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25」では現場対応にあたったチーム、運営スタッフを代表して阿部慶太郎ヘッドアスレティックトレーナーが登壇し、表彰を受けました。
ドキュメンタリー動画の公開
今回の事象はB.LEAGUEにとっても2016-17シーズンのリーグ開幕以来初めて「選手の試合中の突然心停止」の発生であり、救命に成功した経験をバスケットボールのみならず、すべてのスポーツにおいて最も重要な「選手のプレー中の安全」を守るために活かすべく、ドキュメンタリー動画「Everyday is a new day.たくさんの準備がつないだ一つの命」としてB.LEAGUE公式YouTubeにて公開されました。
※動画には1月5日の試合での発生時の映像の一部と、AEDを用いた救命措置の中継カメラ映像が出てきます。細心の注意を払って編集を行なっておりますが、気になる方は視聴の際ご注意ください。
>>B.LEAGUE 公式YouTubeチャンネル
制作著作:公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ/株式会社滋賀レイクスターズ、
協力:日本ストライカー株式会社
受賞コメント
阿部慶太郎ヘッドアスレティックトレーナー
この度は、特別表彰をいただいたことを、大変光栄に感じています。選手にとって不運な事案に関係しての表彰であり、手放しに喜ぶことはできないのですが、この度の受賞が、アスレティックトレーナーという職業について多くの皆様が新たに知る機会となっていれば嬉しいです。
私たちアスレティックトレーナーは、日常的にコツコツと選手のコンディション管理に介入することを仕事とする一方で、試合会場のどこかで怪我や病気が発生した際に真っ先に駆けつけることも重要な役割として担っています。今回のような急性の心停止を含め、重度の頭・頸部外傷や熱中症、脱臼・骨折など、いかなる緊急事態にも対応できるよう、日々知識と技術の鍛錬を積んでいます。
しかし、特に今回の試合中のようなスポーツイベントにおいて、メディカルチームと運営スタッフの連携なしには、迅速かつ的確な対応は実現できません。試合会場で一緒に働くチームドクター、同僚のアスレティックトレーナーはもちろん、同じ危機感を持ち、準備を怠らなかったフロントスタッフの皆様にも深く感謝し、謹んでチームを代表して賞を受け取らせていただこうと思います。
また、Bリーグのスポーツセーフティの取り組みが、ここ数年で大きく進歩していることもお伝えさせてください。リーグ全体として「EAP(Emergency Action Plan)=緊急時対計画)」の策定や試合前打ち合わせを規定に盛り込んでいるおかげで、B1、B2全ての試合における『緊急時への準備』のスタンダード化が進んでいます。会場に足を運んでくださる皆様に、安心安全な観戦環境を提供するためにリーグ関係者が尽力・連携しているという事実も併せて知っていただければ、これほど嬉しいことはございません。
改めまして、この度は名誉ある賞をいただき、本当にありがとうございました。
原毅人 代表取締役社長
この度は、B.LEAGUE AWARDにおいて特別表彰を賜り、クラブ一同、大変光栄に存じます。
1月のホームゲームにおいて発生したハビエル・カーター選手の件では、尊い人命が失われることなく、まずは安堵しております。この一連の対応におきまして、迅速かつ的確な処置を施した阿部慶太郎ヘッドアスレティックトレーナーを始めとするメディカルスタッフ、事前のEAP(緊急時対応計画)に基づき救急搬送までを滞りなく遂行した運営スタッフ、多大なるご協力を賜りました三遠ネオフェニックス様、Bリーグ関係者の皆様、そして何よりもカーター選手の無事を祈り、温かく見守ってくださった全てのファン・ブースターの皆様に、クラブを代表して心より感謝申し上げます。
滋賀レイクスでは、今回の事態が発生する以前より、コート上でプレーする選手、そしてアリーナにお越しいただく全てのお客様にとって、ホームゲームでの一日を「安心安全」に終えていただくことを最重要事項と位置づけ、興行を行ってまいりました。万が一の場合を想定した計画の策定、そして全スタッフがそれに基づいた行動を迅速に行えるよう、開幕前だけでなくシーズン中も継続的に訓練を実施し、緊急時の対応を常に最善なものにできるようアップデートし続けてきたことが、今回のカーター選手の救命に繋がったものと認識しております。
しかしながら、今回の一件が不幸中の幸いという形で乗り越えられたからといって、次回も同様に「無事」という結果になる保証は一切ございません。怪我や急な疾患は、コート上の選手だけでなく、毎試合4,000名以上お迎えする来場者の皆様の中に起こるかもしれません。また、いつ何時起こるかもしれない災害時には、全く異なる対応が求められます。そのような時にも、アリーナに集う全ての方の「安全」を確保し、「安心」してお帰りいただけるよう、今回得た貴重な経験を最大限に活かしてまいりたいと強く思っております。
今回の件で一命を取り留めるという形で得た経験は、クラブにとって非常に重く、また貴重なものです。この経験を広く共有していくことも、クラブの重要な使命の一つであると自覚し、今後も「安心安全」なアリーナ運営の徹底に、より一層の緊張感を持って取り組んでいく所存です。